参考書籍の紹介

心拍変動と臨床応用

自律神経機能検査 第三版 文光堂 (編)日本自律神経学会

心拍変動のみならず、様々な自律神経機能検査法について書かれたまとめ的書籍。バイブル的に使われることもあり、第三版まで改訂がすすんでいる。

心拍変動の臨床応用 生理的意義・病態評価・予後予測 医学書院 (編)林博史

心拍変動指標をつかった疾患の重症度、疾患の再発予測など、臨床応用を目的とした研究のまとめとしての側面を持つ書籍。各種の指標と特定疾患の関係を論じる研究報告スタイルのため、指標の基礎的な意義や背景知識はあらかじめ所持していることが必要。

循環器疾患と自律神経機能 第二版 医学書院 (編)井上博

自律神経機能とその計測方法を切り口としている。特定の疾患や投薬と自律神経神経指標との関連を研究報告の形式で解説している。どのような理由で自律神経機能が生体反応に変化をもたらし、各自律神経指標として現れるかという原理的、基本的な解説もなされている。

時系列解析

スペクトル解析 日野幹雄 朝倉書店

ノンパラメトリックな時系列解析、スペクトル解析に関して丁寧な解説がある。フーリエ変換ってなに?というレベルからでも読むことが可能。

統計科学選書5 時系列解析の方法 尾崎統 朝倉書店

ノンパラメトリック、及び、パラメトリックモデルによる時系列解析の解説書。参考書としては標準的なつくり。

時系列解析入門 北川源四朗 岩波書店

ARモデル等のパラメトリックな時系列モデルや時系列予測に関して丁寧な解説がされている。時系列解析の方法(尾崎統 朝倉書店)とカバーする範囲がほぼ同じなので、同じテーマに対して違った説明がされるため、合わせて読むとより理解が深まる。

モデル選択

情報科学講座 情報量統計学 小西貞則 北川源四朗 朝倉書店

AICをはじめとする各種の情報量基準について、その導出や関連性が丁寧に解説されている。全体的に説明が丁寧で、議論展開の行間を埋める努力をせずとも理解ができる説明になっており、統計的なモデル選択について体系的な知識を得るための良書。TIC、BICについても詳しい解説があり、こちらを理解したい方にも適している。

予測と発見の科学 情報量規準 坂元慶行 石黒真木夫 北川源四朗 共立出版

AICに関する丁寧な解説がされている。ただしその他の情報量基準に対する言及は少ないため、AICをもっぱら使いたい人向けの書籍。

統計化学のフロンティア3 モデル選択 予測・検定・推定の交差点 下平英寿 伊藤秀一 久保川達也 竹内啓 岩波書店

統計モデル選択に関して幅広く話題をとりあげ解説している。この分野に対する基礎的な知識は他の書籍で習得してから読むべき書籍。